サイファの取説(仮)

ファイアーエムブレムのグッズとしてサイファに興味がある人向けのあれこれ

FEサイファ売上データ考察(チラシの裏)

気になるデータを見ると自分なりに解析せずにはいられない質なので少し考えてみました

以下は、個人がネット上で得られる情報を基にアレコレ書いただけの所謂「チラシの裏」です

売上額がいくらだと、その内いくらが利益になって、どのくらい儲かっていれば大丈夫or危ないというのは、開発の中の人にしか分からないため、そういったことについては言及していません(判断基準がないので分かりません)

そのため、ここから先は「暇なので数字やテキストやグラフを眺めたい人」のみ参照してください

※今後、新しいデータが公開された場合は、この記事を更新するかもしれません(未定)

 

1.データ引用元

池っち店長」という人がTwitterブログで、カードゲーム業界全体の売上額(メディアクリエイト社調べ)を不定期に公開しているので、その中からサイファの数字だけを拾い出してまとめました

※結構な数の敵というかアンチの居る人なので、名前を見ただけで負の感情を抱いた方は、前提自体が成り立たないためブラウザバック推奨です(ここでは「公開された数字はある程度実情を表している」という前提で書いていますので、「アイツが言っていることは全部嘘」的な意識の方にとっては見る価値のない記事になっています)

 

2.元データ

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・販売金額の公表値の書き方(有効桁数)がバラバラですが、これは業界上位タイトルの売上がサイファより2桁多いため、業界全体の動向を説明する際はやむを得ないと考えられます(個人的にはサイファのより詳しい数字が欲しいですが仕方なし)

・公表値の桁数が揃っていないと扱い辛いため、これ以降の計算で使用する値を採用値として併記しました

・2020年2月と2019年4~8月の公表値は、そのままだと前年同時期の値に昨年対比をかけた数字と若干ずれるため、同計算から求めた値を採用値として茶色の数字で記載しています(公表値は四捨五入されているものと解釈しました)

 

3.計算値

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①黄緑のセルには元データの採用値を入力(ある程度実情を表していると思われる値)

②水色のセルは①から計算で求められる値(四捨五入分程度のずれはありそうだがそこそこ正確と思われる値)

③オレンジのセルは前後の月の昨対を参考にした推定値(独自に作った数字のため、正確性が不明な値)

④黄色のセルは③を使って計算した予想値(参考程度にはなるかもしれない値)

※計算から2年前の同時期の数字が分かる部分は一昨対として比率を入力してあります

 

4.年度別売上グラフ(4~12月の合計額)

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※1~3月の売上が含まれていないのは、元データが4~12月の合計額で発表されることが多いためです

完全な1年間の値を求めるには元データにはない推定値(3.の表でオレンジや黄色のセルで示した値)を使用する必要がありますが、このグラフでは正確性を重視して、不明の期間(1~3月)の値は含まずに作成しました

以上より、3ヶ月分の売上が抜けているため、実際の年間売上額は大まかに上記の約1.3倍程度になるのではないかと考えられます

 

解説

サイファの年度別売上(4~12月の売上合計額)は

・1年目 2015年度:データがないため不明

・2年目 2016年度:約5億7千万

・3年目 2017年度:約6億    (前年度比105%)で過去最高

・4年目 2018年度:約4億2千万(前年度比約71%)で過去最低

・5年目 2019年度:約4億6千万(前年度比107.80%)

・6年目 2020年度:これから

 

 売上の変動

・2017年までは売上が微増していた(昨対比+ 5%程度)

・2018年に売上が急落した    (昨対比-29%程度)

・2019年に売上が多少上向いた  (昨対比+ 8%程度)

・2018年に減少した29%の内、2019年の増加で回復したのは5%程度(一昨対比約-24%)

・急落したタイミングは3.の表から、2018年4月以降

(1か月毎の元データがない期間なので、12弾発売翌月から落ちたのか、13弾から落ちたのかは不明)

・上向きに転じたタイミングは2019年9月(18弾)以降

 

5.2弾毎の売上グラフ(推定値含む)

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補足

・公表値が数ヶ月分の合計額であることが多く、1弾毎の売上を求めることが難しいため、2弾分を足した値を使用

・8+9弾、12+13弾、14+15弾、18+19弾の値は元データからの計算値(3.の表の黄緑と水色のセルの値)のため、そこそこ正確と思われる

・10+11弾、16+17弾は6か月中、1か月分が推定値のため、実情からは多少のずれがあると思われる値

・4+5弾、6+7弾はほぼ全て推定値のため、参考程度に留めた方が良い値

 

6.考察

※ここから先は、特に具体的な根拠はなく個人的にはこう思う」程度のもので「個人のお気持ち」以上の意味はありませんので、読み進める場合はその点ご注意ください

 

変動の要因として考えられるもの

外的要因の可能性について(カードゲーム業界全体や景気その他の影響など)

・他TCGからの影響

2017年3月~2018年1月にかけて業界1位(遊戯王OCG)の売上が前年度比でほぼ半減し、カードゲーム業界全体の売上も約2割減少したが、その間サイファは微増しており、また急落のタイミングも2018年4月以降で一致しない

→恐らく無関係

・消費税増税

2019年10月より消費税が8%から10%に上がったが、その時期にサイファは上向きに転じている

→恐らく無関係

新型コロナウイルス

日本国内でマスクが品薄になるなど、カードゲームの売上に直接関係しそうな話題が出始めたのは1月最終週あたり(?)であり、影響があるとしたら2020年2月の売上のみと考えられる

→影響があまりなかったと思われる2020年1月の売上が、最も不振だった前年1月よりも更に14%程低かった一方、影響が表れるはずの2月の売上は前年とほぼ同額のため、影響の有無は判断不能(今後データが公表された場合要再検証) 

以上より、外的要因と今回扱う範囲でのサイファの売上に関連性はほぼないと考えました

 

内的要因の可能性について(サイファ自体にあった出来事など)

・新レギュレーションの発表

日本一決定戦関連の公式大会限定で、年に4弾ずつ古い弾が使えなくなっていくシステムが2018年6月23日(13弾発売の5日前)に発表された(適用は2019年5月から)

売上が急落したのは同年4~6月のどこかであり、タイミング的には矛盾しない

以降も低迷が続いたことから、一過性のものではなく、継続して影響を与えるものが原因と推測できる

→これが売上急落の主な原因と考えられる

・逆転不可能な状況の発生

後から思えば…程度のことではあるものの、ジェニーやデューテのOC、タワー型アイクなど、盤面が完成した時点で逆転がほぼ不可能になるタイプのデッキを作れるようになり、それが流行した(対戦途中で勝敗が決まってしまい、結果が分かっているにも拘らずじわじわと嬲り殺されるしかないという状況が容易に発生するようになった)

OCについては11弾(売上が伸びている期間)に登場しており、無関係のようにも思えるが、12弾の初動(2018年3月の売上)が前年とほぼ同額であり、それまでの+5%程の伸びがなくなっていることから、11弾環境の時点で生まれた不満(所謂「辞める理由」)が次弾の伸びを消し、12弾の内容がそれをさらに加速したタイミングで、新レギュレーションが発表されてしまったことから、急落へと転じたのではないかと思われる

→数字やタイミング的に直接の原因とは言えないが、リアルタイムで遊んでいた実感として、積み重なった「辞める理由」の一つだと考えています

・FE最新作(風花雪月)の収録

2019年は昨対比+7.8%、細かく見ると同9~12月が昨対比+28%程と大幅に伸びている

(前年の2018年9~12月の売上自体が低いため分かり辛いが、好調だった2017年9~12月と比べると-12%程度となる)

一見持ち直したようにも見えるが、2020年1月(19弾発売翌月)は、売上の低迷していた2019年1月(15弾発売翌月)と比べて-14%程とかなり低くなっている

FE完全新作の収録、且つ新色の追加であり、サイファとしては大きな変化の一つと言える

また、風花雪月自体の売上が好調と言われており、新規のFEユーザーがサイファの売上を押し上げたのではないかと考えられる

→状況的に売上回復の原因は風花雪月が収録されたからと言っていいと思います

・18弾のシングル価格が高かった

風花雪月自体の人気に加えて、18弾の女神紋SRがどれも強力な効果を持っていたことから、同SR+のシングル価格が高騰し「シングル単体で買うよりもBOXを買った方が値段的に得」という状況が発生し易い傾向にあったため、これまでよりも箱で購入されることが多かったと考えられる

実際に20弾が発売された現在でも19弾はよく見かけるものの、18弾は品切れが続いている

→ニノが収録されていた7弾等と同じようなことが起こったのではないかと思われます

19弾発売から2か月目、3か月目の売上が前年割れしていることからも、18弾が飛びぬけて売れただけという可能性は否定できません

まだ18弾と19弾の数字が出ただけなので、売上の回復が今後も続くのか、それとも一過性のものなのか(サイファ全体の売上が上向くのか、風花雪月収録弾だけ売れるのか、最悪18弾が売れただけなのか)は、今後の動向に注目する必要がありそうです

 

7.まとめてみた感想

2018年4月以降から落ち続けていた売上が、2019年9月から上向きに転じたのは大変喜ばしい事実だと思います

ただ、売上額は収録されるタイトルやキャラクター自体の人気、高性能カードの有無などで弾毎にかなり上下するため、短期の数字から何かを読み取るのは困難であり、且つ冒頭でも触れたようにその金額の増減がサイファの存続にどの程度影響を与えるのかはユーザーの立場では分かりません

しかし、ある程度長期間の合計売上額が大きく変動した場合は、「ユーザー数の増減の目安」になるのではないかと個人的には考えています

(カードゲームの性質上、ルール変更等を理由に「購入するパックの量を3割減らそう」という買い方は考え辛いため、個人的には「約3割の人が買わなくなった」という解釈をしています)

まだ売上が上向いてから半年分のデータしかないため、全ては今後の動向次第ですが、最新の値である2020年1月、2月の昨対比が、かなり売上が少なかった2019年の1月、2月と比べて減少、またはほぼ同額という不気味な数字を示しているため、楽観視はするべきではないと思います

(計算値を細かく見ていくと、新弾発売から3か月間の売上は「初月の売上が6~7割、翌月と翌々月に残りの3~4割が売れる」という傾向が見えてくるため、「初月のみ前年を上回り、翌月、翌々月が前年を下回る」のは(例外もあるとは思いますが)比率的には考え辛いことから、「最悪19弾は初月も前年と同程度かまたは下回っており、売り上げを伸ばしたのは18弾のみなのではないか?」と推測できなくもありません)

勿論、これはただの素人が一部の数字だけを見て「こんな感じかな?」と推測しているに過ぎず、この考察が当たっている保証はありません

ただ、FEシリーズは新作が発売されるまで2~3年かかる傾向にあるため、その派生作品であるサイファのユーザー数を伸ばす機会は、風花雪月が話題に上っている今を逃したらもうないかもしれません

販促やイベントなど、製作サイドが何かしら手を打つのは勿論ですが、既存のプレイヤーも「公式がどうにかしろ」ではなく、新規ユーザーの開拓と、離れていく人を減らす方法を真剣に考えて実行しないと、たとえサイファ自体が続いても、対戦相手が減少し、遊び続けることが困難になっていくのではないかと思います

何ができるのか、考えたことを実行できるのかは、住んでいる地域や周りの環境によって違うかもしれませんが、「何もしなくても現状は維持できる」などと楽観視していられる状態ではなさそうというのが、今回データをまとめた上での個人的な感想です

 

~最後に~

心配性なのでこんなまとめ方になりましたが、これが全部杞憂に終わって、1年後2年後にも「色々あったけど、サイファは普通に元気です!」となってくれることを心から望みます